原題『How to Win Friends and Influence People』
相手の気持ちを損ねることなく、自分にとって好ましい方向性に「人を動かす」にはどうすれば良いか。
これは多くのビジネスパーソンが日々直面する悩みの一つである。
本書は「人を動かす」ための30の重要原則を、デール・カーネギーが収集した資料や成功者へのインタビュー、著者の経験に基づいて説明する名著である。
経済的成功の15%は専門的知識から生み出されるが、残りの85%は人とのコミュニケーションによって生み出されるものである。
他人を動かしたいのであれば、その人に興味を持ち本心から「褒める」ことで承認欲求を刺激することが近道である。
本書は、初版から80年以上が経過しても世界中でビジネス書の古典として売れ続けており、その内容は色あせることはない。
本書が『人を動かす』が長い間多くの読者に愛されているのは、普通の人々があらゆる人間関係で抱える悩みを理解しており、そのエッセンスや手法については、特別な才能もなくても採用できるからであると思う。
それぞれの原則は、原則毎に完結型になっており、必要な場面と方法に応じて読み進めることができる。
ポイント
・相手を批判しない。批判する前に相手のことを想像し理解する。
・相手に関心を示し、真の価値に基づいて率直に賞賛する。
・相手の立場と欲するものを理解し、手に入れる方法を気づかせる。
・常に笑顔を忘れない。
・相手の名前を覚える。
・聞き手に回る。相手の関心に沿った質問をして、相手を満足させる。
・相手が関心を持つことを知る。
・相手を褒めることを習慣にする。
etc.
目次
◇PART1 人を動かす三原則 1 盗人にも五分の理を認める 2 重要感を持たせる 3 人の立場に身を置く ◇PART2 人に好かれる六原則 1 誠実な関心を寄せる 2 笑顔を忘れない 3 名前を覚える 4 聞き手にまわる 5 関心のありかを見抜く 6 心からほめる ◇PART3 人を説得する十二原則 1 議論を避ける 2 誤りを指摘しない 3 誤りを認める 4 穏やかに話す 5 “イエス”と答えられる問題を選ぶ 6 しゃべらせる 7 思いつかせる 8 人の身になる 9 同情を寄せる 10 美しい心情に呼びかける 11 演出を考える 12 対抗意識を刺激する ◇PART4 人を変える九原則 1 まずほめる 2 遠まわしに注意を与える 3 自分の過ちを話す 4 命令をしない 5 顔をつぶさない 6 わずかなことでもほめる 7 期待をかける 8 激励する 9 喜んで協力させる ◇付 幸福な家庭をつくる七原則 1 口やかましく言わない 2 長所を認める 3 あら探しをしない 4 ほめる 5 ささやかな心尽くしを怠らない 6 礼儀を守る 7 正しい性の知識を持つ
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