書評:『イシューからはじめよ』 安宅和人
- Gary Tanaka
- 2021年3月2日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年5月7日
著者の安宅氏は、東大卒、マッキンゼー出身、ヤフーのCSO、大学教授という華々しい経歴を持っている。
そうした華々しいキャリアで成果を出し続けてきた著者が、生産性を最大化するためにビジネスマンが理解すべきものとして提示するのが「イシューを見極める力」である。
こうしたスキルは、MBAのロジカルシンキングやクリティカルシンキングの授業であれば体系的に学ぶことはできるかもしれない。
しかし、重要なスキルにもかかわらず、なかなか日本的職場のOJTで体系的に学ぶということは難しいかもしれない。
私は、色々な若手ビジネスパーソンと接していても、なかなかそれができている人はいないように思われる。
本書はそうした日本の職場教育におけるイシューに対して、現実的で実効的な解決策を提供してくれる。
タイトルにある「イシュー」とはテーマとなる問いのことであり、「2つ以上の集団の間で決着のついていない問題」であり「根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題」の両方の条件を満たすものである。
そして、私たちが「問題」と認識しているものの大半が、いま解決すべきイシューではないのである。
生産性を上げるために最も重要なことは「解決すべきイシューを見極めフォーカスする」ことである。
この問題設定のスキルこそが、課題解決のスタート地点となる。
設定したイシューを分割して一歩踏み込んだ仮説を設定し、解決に至るまでのストーリーを描くことで、プロフェッショナルとしてのアウトプットを生み出すことができる。
次に重要となるのは設定したイシューに対して「仮説」を立てるステップである。
仮説を立てて言語として表現することにより、「どういった答えを出さなければいけないか」「解決には何が必要となるか」がクリアーになってくる。
また、本書ではどのように情報収集を進めるかというテクニックや、分析するためのフレームワークも丁寧に説明されている。
目次
序章 この本の考え方―脱「犬の道」
第1章 イシュードリブン―「解く」前に「見極める」
第2章 仮説ドリブン(1)―イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
第3章 仮説ドリブン(2)―ストーリーを絵コンテにする
第4章 アウトプットドリブン―実際の分析を進める
第5章 メッセージドリブン―「伝えるもの」をまとめる
おわりに 「毎日の小さな成功」からはじめよう
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