書評:『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方』草薙龍瞬
- Gary Tanaka
- 2021年3月2日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年5月7日
本書は東大法学部卒という異色の経歴を持つ現役僧侶の草薙氏の書いた仏教本である。
原始仏教の入門本でありながらも、本の帯の「超クール」という言葉に目を引かれるが、本の内容は極めてまともであり、著者の語り口も非常に優しさと易しさを感じさせる。
仏教の教えをベースとして、「どうすればわたしたの人生に幸福をもたらすことができるのか」を説いてくれる。
仏教の教えてというと宗教的でスピリチュアルなものを想像されるかもしれないが、仏教の創始者である仏陀の教えは非常に合理的なものである。
この本に書かれているのは、仏陀が悟りを開いたように「心の持ち方を変える」ということではない。
我々の悩みの全ては、「心の反応」によって生まれるものであり、反応しないことが重要なのである。
本書では具体的かつシンプルなやり方で、物事に無駄に反応しない方法が語られている。
本書のエッセンスは、「悩み・不安」の原因である「心の反応」を理解して、「判断すること」を辞め、自分自身を肯定するというものである。
そして、無駄な悩みや不安に反応しないという訓練を積み重ねることで、「自分自身としての最高の納得」を目指していく。
また、反応するべきかどうかの基準として「快(心地よさ)」と「有益性と真実性」が提示されている。
この本の内容は表現やアプローチの順番にこそ違いはあれ、MBA留学時代にマインドフルネスの考え方と通じるものがあると感じた。
「悩み」を言語化して理解し、自分なりに納得感を伴う答えを見つけるということが私自身できるようになっていたのだと思う。
変化の激しい現代は不安やストレスなどの負の感情に満ちている。しかし、それらの感情は正しいアプローチさえ踏めば低減できるものである。
変化の時代の中で、自分の心をどのように扱うか、それが現代人にとっても必須のスキルであると思う。
目次
第1章 反応する前に「まず、理解する」
第2章 良し悪しを「判断」しない
第3章 マイナスの感情で「損しない」
第4章 他人の目から「自由になる」
第5章 「正しく」競争する
最終章 考える「基準」を持つ
書評一覧:目次
Комментарии